こんにちはピヨたけです。
綾小路の一学年下で1-Cに在籍する椿桜子。
気だるそうな表情と飴玉が印象的。そんな彼女の能力とその目的とは?
ということで、椿桜子の登場シーンのまとめと最後に考察を行ってみました。
※ネタバレを含みますので注意してください
椿桜子
誕生日:6/16
学力:C-(44)
身体能力:D+(40)
機転思考力:D+(38)
社会貢献性:D+(40)
総合:C-(41)
2年生編から登場した高度育成高等学校の新入生で1-Cクラスに所属する女子生徒。
ギャルっぽい見た目をしていますが、口数は多くなく基本的に無表情。
椿自身のOAAは高くありませんが、クラスを束ねる宇都宮と行動を共にすることが多く、宇都宮が言葉に詰まった時など助け舟を出すことから、OAAでは評価されにくい洞察力や機転に優れ、実は隠れた実力者であることが伺えます。
登場シーンまとめ
初登場(2年生編1巻)
椿の初登場は2年生編1巻。
2年生編最初の特別試験は1年生と2年生による合同特別試験。
ルールは以下の通り
- 1年生と2年生でペアを組み試験を行う
- 二名の合計得点が500点以下であれば2年生は退学、1年生は3ヶ月プライベートポイントが支払われない
椿は宇都宮と共に綾小路の前に現れ、「自分とペアを組んでくれないか?」と綾小路に申し出ます。
綾小路は一年生の中にホワイトルーム生が紛れ込んでいる事を11.5巻で聞かされており、その目的が自分の退学である事から警戒し、椿の申し出を断ります。
椿の初登場シーンですね。実はピヨたけ、椿のこのだるそうな、眠そうな表情って結構好き。トモセ先生は表情を描くの上手いですよね。
椿が綾小路とペアを組もうとした理由ですが、この時1年生の間で特別試験と同時にもう一つ特別試験が進行されていました。
それは綾小路を退学させたものに2000万プライベートポイントが支払われるというもの。
その結果、ホワイトルーム生以外でも綾小路を狙う1年生が多く、ホワイルーム生を警戒する綾小路を撹乱します。
そういった状況の中で、この窮地を綾小路がどのように切り抜けるかが本巻の見どころになりますね。
見え隠れする実力の片鱗(2年生編2巻)
2年生編2巻ではほんの少しだけの登場。
カフェで八神より綾小路を退学させる特別試験についてのいきさつを聞いている際に、綾小路達のすぐ近くの席に座り、こちらを監視する椿の存在に気づく綾小路。
八神・櫛田と別れた後、綾小路は椿が接触しやすいようにコンビニに立ち寄ります。
綾小路が会計をしている際に声をかけて来た椿。先に会計を済ませた綾小路に外で待っているように伝え、自分も飴の会計を済まようとします。
目的が綾小路でコンビニに入ったが、手ぶらで出るのは申し訳ないと飴玉を買う椿がちょっと可愛い。
綾小路が外で待っている間、椿は電話で宇都宮を呼び出し合流。
宇都宮は1-Cクラスの波多野という生徒が退学したのは宝泉が関わっていると睨み、宝泉を退学させるために綾小路に手を貸して欲しいと依頼をして来たのです。
しかし、綾小路がこの話をオレが宝泉に話すかもしれない事は考慮しなかったのか?と尋ねると宇都宮は言葉に詰まってしまいます。
宇都宮が回答に困り椿に視線を向けると、椿は綾小路の左手の怪我が宝泉と一悶着あった時にできたものではないか?と推測し、その背景には報酬の2000万プライベートポイントがあり、綾小路と宝泉が繋がっていないと看板。
これら一連のやり取りから綾小路は椿の評価を改める事になりました。
八神すらも戦慄させる洞察力(2年生編3巻)
小宮と木下が崖から落ちたところに居合わせた綾小路と七瀬。その近くには椿達のグループもいて、椿以外の1年生は動揺しましたが、椿だけは落ち着いていました。
これだけでも椿がただの女子生徒ではない事がわかります。
その後、1年生の主要メンバーである高橋、八神、椿、宇都宮、宝泉が集まる約束があり、早めに到着した八神と椿は綾小路を退学させる特別試験の話になります。
なお、綾小路を退学させたら2000万プライベートポイントについて否定的な意見を述べる八神に対して、
「違う?悪いけどとてもそうは思えない。無害そうな顔してるけど、本当は綾小路先輩の退学を狙ってるんじゃないの?下手したら宝泉くんや天沢さん以上に」
引用:ようこそ実力至上主義の教室へ2年生編3巻
と発言。
後に発覚する八神の正体から来る心理を的確に見抜いている事から、相当な洞察力の持ち主であることがわかります。
これには八神も椿という人物が想定以上だった事を肌で感じ取る事になりました。
綾小路包囲網で司令塔を務める(2年生編4巻)
下位5グループは強制退学となる無人島試験。9日目の時点で下位10組のうち4グループが1年生という状況。このままでは1年生から退学者が可能性が高い。そこで椿は下位に沈む1年生を救済するために、1年生全体で結託し他学年の単独で動いているグループを強制リタイアさせる戦略を取ります。
作戦を宝泉に伝える椿。その作戦は綾小路を包囲し追い詰め、暴力によりリタイアさせることだったのです。
しかし、暴力行為は原則として禁止されているため、学校側に知られれば首謀者は退学は避けられない状況に。その事に対し椿は
「私この学校に未練とか無いのよね。だからすぐにでも辞めていいって感じ。私とグループを組んでる子たちにはプライベートポイントと半減カードを持たせてるから」
引用:ようこそ実力至上主義の教室へ2年生編4巻
椿はどうやら退学しても構わないという考えの持ち主のようです。これには宝泉も
「自爆できる人間ってのはおっかねぇなあ。見直したぜ」
引用:ようこそ実力至上主義の教室へ2年生編4巻
と椿の評価を改めています。
これらの事から椿は必要であるなら危険な作戦でも立案し決行することができるという事になります。例えそれが他者を蹴落とす作戦であったとしても。
そして綾小路包囲網決行の日、椿は1年生の数グループに指示を送り綾小路が指定エリアに辿りつけないよう追い詰めていきます。
しかし綾小路を包囲する1年生グループの前に複数の2年生グループが現れます。
綾小路は1年生がこのような行動に出る事を予見し、事前に坂柳に対策を依頼していました。
坂柳の指揮により1年生グループを足止めする2年生グループ。一見すると作戦は失敗したように見えますが、椿にとってこの状況は好都合。その理由を八神が尋ねると
「目的は2つ。1つは綾小路先輩の思考を探ること。何を好んでいて何を嫌うのか」
トントン、とタブレットを人差し指の腹で叩きながら説明する。
「彼は指定エリアに向かうよりも、1年生と接触することを嫌った。教師がいる課題や2年生、3年生をも避けてね。ここから読みとれるのは、自分が目立つことを極端に嫌っていて、それを回避するためにはペナルティも厭わないと考えている」
引用:ようこそ実力至上主義の教室へ2年生編4巻
少ない情報から綾小路の性質を見抜く椿。八神の心理を言い当てた時と同じく、ここでも洞察力の鋭さを見せていますね。
椿の策は綾小路を包囲し宝泉を送り込みリタイアさせること。しかし宝泉の前に現れた龍園によって阻まれてしまい作戦は失敗に終わります。
この間では1年生を束ねる司令塔として出番が多め。その実力の片鱗と共に、退学しても構わないという考えであることが読み解けます。
石上と共に八神退学の策を決行(2年生編7巻)
文化祭の最中これまで暗躍していた八神の悪行が明るみになり、退学するという事件が発生。
これを裏で糸を引いていたのが椿と石上でした。
椿は佐藤に綾小路と軽井沢の件で接触し、脅しと取れる行為を行っていました。
「詳しく経緯を聞けば不自然さはすぐ浮き彫りになった。佐藤がおまえの誘いに乗らないと見るや、すぐ追い打ちをかけるように再び接触、似た発言をして刺激。それからも佐藤が誰にも相談した気配がないと見るや、脅し文句を少しずつ強めて追い詰めた。そんなことをすればいずれ誰か‥いやオレに相談してくることは明白だったにもかかわらずだ」
引用:ようこそ実力至上主義の教室へ2年生編7巻
2年生編6巻で佐藤に接触して軽井沢恵を退学させれば佐藤にもチャンスがあると誑かしていたのは椿だったのです。
何故このような事をしたのか?というと次の綾小路の言葉が教えてくれます。
「そして聞かれてもいないのに、八神の命令で脅していることを伝えたんだ」
あえて八神の名前を出すことで綾小路に対処させようとしたということですね。
これらは全て石上の策略だったのです。石上は椿達のクラスメイトを退学させたのは八神だった事を椿達に伝え、これ以上余計な犠牲を出さないために八神を退学させようと今回の作戦を練ったのです。
椿は別れ際に宇都宮から
「敵を討ったからって辞めるなよ椿」
引用:ようこそ実力至上主義の教室へ2年生編7巻
と問いかけられ
「分かってるって。正直最初はこの学校に愛着なんて無かったんだけど…ちょっと変わってきた。意外と楽しいよね、この学校」
引用:ようこそ実力至上主義の教室へ2年生編7巻
かつては退学しても構わないというスタンスをとっていた椿ですが、どうやら高育で生活を続けるうちに考えが変わって来たようです。
先輩は雪って、好き?(2年生編11巻)
これまで謎に包まれていた椿のバックボーンが2年生編11巻でついに語られる事になります。
「先輩は雪って、好き」
引用:ようこそ実力至上主義の教室へ2年生編11巻
といってもそのものズバリを語ったわけではなく、椿の発言からいくと匂わせ程度。
「もし綾小路先輩に兄がいたとして、その存在を何年も親に隠されていて知らなかった。でも突然ある日、本物の家族だと言われて、それで家族として好きになれる?もちろん正真正銘血の繋がりはあるとしてね」
「何も思わないかもな。もちろん相手の性格や状況に大きく左右されるとは思うが」
「そうだね。私も、多分綾小路先輩に近い感情を抱くと思う。だけど、相手に特別な事象があって悲しい過去があったと知ったら、それを知って寄り添いたいと思う感情が出てくる。離れ離れだった姉のことを、もっと知りたいと考える」
引用:ようこそ実力至上主義の教室へ2年生編11巻
綾小路自身はこの薄い匂わせからはまだ気がついてないと思われますが、0巻を読んだよう実フリークならある少女を連想させてしまいますよね?
そして椿は最後にこのように言いかけています。
「私は迷ってる。綾小路先輩にこの学校から─」
引用:ようこそ実力至上主義の教室へ2年生編11巻
ということで、この後の考察の項でネタバレを含む椿の目的について考察してみたいと思います。
考察
2年生編11巻時点の考察
※0巻のネタバレを含みますので注意してください
ということで考察に移ります。ここからは0巻の内容を多分に含みますので未読の方は注意してください。
2年生編11巻の綾小路に対する椿の描写から、椿が綾小路と同じホワイルーム魔の四期生の一人「雪」の妹であると推測できます。
雪について軽く説明しておきます。
雪は感情が存在しないホワイルームの育成環境下において、綾小路に恋をすると言う自我に目覚めた少女。しかし魔の四期生の高難度なカリキュラムについていけず脱落。
その後療養のため診療所に入院。一向に容体が改善しない娘を見た父が、娘の想い人と再会することで改善をはかろうとホワイトルームに依頼。
そして綾小路と雪は再会を果たしますが、綾小路の対応は雪の心ににさらに深い傷を負う結果になりました。
というのが0巻での綾小路と雪の関係性。ここだけ切り取ると綾小路が物凄く冷たく見えるんですが、実は雪が脱落しそうになった時に綾小路は雪を庇うような発言をしているんですね。
この行動について、綾小路自身はどうしてそのような行動を取ったのかわからない、と0巻で描写しているので真意は今のところ不明。
ただ、その後の再会で雪が傷ついたのも事実。その事実を知っている椿は2年生編11巻で綾小路に対してこのような描写になったんだと推測されます。
では椿の目的は?
高育は外部と連絡が取れないため、椿は綾小路の存在を高育に入学する前から知っていたという事になります。
椿は2年生編1巻の特別試験の際に、綾小路とペアを組み退学に追い込もうと画策していました。
これは綾小路に賭けられた2000万の懸賞金が目的とされていましたが、雪と椿の関係性を考えると別な思惑が浮上してきます。
椿が雪の存在を知ったのはつい最近のこと。ホワイトルームは超極秘機関なので、親に姉の存在を知らされていなかったというのは納得がいきます。
長年知らされていなかった事実に対して最初は戸惑ったものの、雪の生い立ちや現在の状態から寄り添おうという気持ちが強く、悪い印象は抱いてない様子。
むしろ、雪の現状を作ったホワイトルームや綾小路に対して恨みを抱いていると考えた方が自然です。
椿は石上と手を組み、八神を退学に追い込んでいますが、八神がホワイトルーム生だと知っていたかは不明。雪を通してホワイトルームの存在は知っていたとしても、綾小路以外のホワイトルーム生の存在は知らない可能性の方が高そうです。
椿が雪に対して好意を抱いてること、その雪が苦しんでいること、その元凶の一つが綾小路であること、そして綾小路を退学させようとしたこと、これらの事から姉の幸せのために綾小路に側で寄り添ってもらいたい、ということではないかと推測できます。
が、ここで気になってくるのが2年生編11巻の椿の最後の言葉
「私は迷ってる。綾小路先輩にこの学校から─」
引用:ようこそ実力至上主義の教室へ2年生編11巻
椿は何に迷い、この先に続く言葉は何だったのでしょうか?
2年生編最初の特別試験や無人島での綾小路包囲網を考えると、椿が当初綾小路を退学させようとしていた事は間違いないと思います。
ですが、今は迷ってる。、これらの行動と迷ってるの後に続く言葉が学校という単語である事から退学させる事を迷っていると受け取ることができます。
椿が何を思い、何を迷ってるのかは今後の綾小路と椿の関係性に大きく影響しそうな気がします。
最後に
2年生編11巻で、ようやくその背景の一部が語られた椿。
ただ、ただですよ。特典の0巻を読むような我々コアなよう実ファンにとって2年生編11巻のカミングアウトは非常に重要な意味を持ちます。ですが、そうでない方にとっては現状???ですよね。
ということで本編で椿の口から彼女の話が語られる事とそれを聞いた綾小路の反応などは楽しみにしています。
元々実力の片鱗は見せていた椿ですが、2年生編11巻で椿桜子という少女よりも「彼女の妹」というキャラの方が先に立ってしまった印象があるので、椿自身の思いや活躍の場も今後増えたらいいなと思います。
ここまでみてくださってありがとうございました。それではまた。
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